Hライセンスプレート と 944S2
自動車先進国ドイツには、Hライセンスプレートというものがあります。これは、1997年以降、要するに30年以上前に登録され
た車で、オリジナルまたは現代的に修復された良好な状態であれば、登録することができるナンバープレートで、見た目は普通のナ
ンバープレートと同じですが、末尾に「H」(ヒストリック)の文字が入っています。これを取得すると、税制上の優遇措置がある
だけでなく、エンジンの大きさや乗った距離にかかわらず、年間、一律,約25,300円の自動車税を支払うだけでよいというもので、
ナンバープレートの所有者も文化財保護者として扱われるようになっているのです。なんともうらやましい制度ですね。
環境問題をいうなら新しいものをどんどん作って大量消費さるよりも、古くてもよいもの思い入れのあるものを大切に長く使ってい
くことの方がよっぽど良いことだと思うんですが、、、、。
今回、紹介するポルシェ944S2もそんな一台。1989年式で30歳をゆうに超え、Hライセンスプレート対象となっている1台に
なります。 エンジンのパワーは210馬力程度ですので、今となれば、たいしたことないんですが、そのシャシーは別格です。それ
に加え、タンクとトランスミッションをリアアクスルに配置した駆動系による、バランスのとれた重量配分。駆動力の影響を受けない
ニュートラルなステアリング。包み込むような適度にタイトなシートなど、本物のスポーツカーであることは、ちょっと走っただけで
実感できます。内外装も好みはありますが、私的にはドンピシャリ。リトラクタブルヘッドライトと、ドーム型のガラス製テールゲー
ト、そしてブリスターフェンダー、印象的なデザインを持つその姿はかっこいいの言葉につきます。